NEW!【第76回 午前 46】16進数+2進数?進数変換を確実に解く王道ルート

医療画像情報学

16 進数の「25」と 2 進数の「1010101」の和を 2 進数で表したのはどれか。

  1.  1011111
  2.  1101010
  3.  1101110
  4.  1111010
  5.  1111110

出典:厚生労働省公開PDF(令和6年版)


4.1111010


解説

✔ どんな問題も怖くない! 「10進数経由」の王道ルート

異なる進数(16進数と2進数)が混ざった計算は、そのままではできません。 まずは、私たちが普段使っている「10進数」に通訳してから計算し、最後にまた戻すのが一番確実な方法です。

【STEP 1】 材料をすべて「10進数」にする

① 16進数の「25」を翻訳

16進数は、1桁上がるごとに「16倍」になります。

  • 2 の部分は、16の位 ➡ 2×16 = 32
  • 5 の部分は、1の位 ➡ 5×1 = 5
  • 合計:32 + 5 = 37

② 2進数の「1010101」を翻訳

2進数は、1桁上がるごとに「2倍」になります(1, 2, 4, 8, 16, 32, 64…)。

「1」が立っている場所の数字だけを足し算します。

  • 64の位:1つ ➡ 64
  • 16の位:1つ ➡ 16
  • 4の位:1つ ➡ 4
  • 1の位:1つ ➡ 1
  • 合計:64 + 16 + 4 + 1 = 85

【STEP 2】 足し算をする

いつもの計算です。

37 + 85 = 122

この「122」を、選択肢にある「2進数」の形に戻せばゴールです。

【STEP 3】 「122」を2進数に戻す(ここが山場!)

10進数を2進数にする方法、それが「すだれ算(割り算)」です。 ルールは簡単。「2で割って、余りを書き出す」。これを商が0になるまで繰り返すだけです。

  • 122 ÷ 2 = 61 余り 0
  • 61 ÷ 2 = 30 余り 1
  • 30 ÷ 2 = 15 余り 0
  • 15 ÷ 2 = 7   余り 1
  • 7 ÷ 2 = 3   余り 1
  • 3 ÷ 2 = 1   余り 1
  • 1 ÷ 2 = 0   余り 1 (終了!)

最後に出てきた余りを、「下から上へ」順番に読みます。

1、1、1、1、0、1、0

これが正解(選択肢4)となります!

✔ なぜ「下から読む」の?

イメージしやすいように「箱詰め」で考えてみましょう。

「122個のボール」を、2進数の箱(64個入る箱、32個入る箱、16個入る箱…)に大きい順に詰めていくと考えてください。

  1. 64の箱:入る? ➡ 入る(残り58)➡ 1
  2. 32の箱:入る? ➡ 入る(残り26)➡ 1
  3. 16の箱:入る? ➡ 入る(残り10)➡ 1
  4. 8の箱:入る? ➡ 入る(残り2) ➡ 1
  5. 4の箱:入る? ➡ 入らない ➡ 0
  6. 2の箱:入る? ➡ 入る(残り0) ➡ 1
  7. 1の箱:入る? ➡ もうない ➡ 0

並べると 1111010 になります。 割り算(すだれ算)を最後までやって「下から読む」というのは、実はこの「大きい箱から順番に確認していく作業」を逆からやっているのと同じことなのです。

【結論】 迷ったら「2で割り続けて、余りを下から読む」。 これさえ覚えておけば、どんな大きな数字でも絶対に2進数に戻せます!


出題者の“声”

この問題は、16進数と2進数という「デジタルの壁」を本当に乗り越えられているか、その基礎体力を試しておるんじゃ。

「16進数を10進数へ」「2進数を10進数へ」、そして計算した結果を「10進数から2進数へ」。 この3つの変換プロセスを全てクリアして初めて正解にたどり着ける。 まさに、1問で3つの理解度を測れる「一石三鳥」の良問というわけじゃな。

中途半端な知識や、計算の荒いは、この3ステップのどこかで必ずミスをする。そこが狙いじゃ。 裏技もあるが、今回教えた「一度10進数に戻す」という泥臭いやり方こそが、実は最も汎用性が高く、どんな応用問題にも通じる王道なんじゃよ。


臨床の“目”で読む

「こんな計算、現場で使うの?」と思うかもしれませんが、実は「ネットワーク設定」や「画像の管理」でこの感覚が役立ちます。

  • IPアドレスとサブネットマスク
    • 院内ネットワークの設定で「255.255.255.0」という数字をよく見ます。 この「255」というのは、2進数で「11111111(全部1)」という意味です。 もし設定ミスで「254(11111110)」になっていたら、最後の1ビットが0になっているせいで通信できない…なんてトラブルが起きます。 10進数と2進数を行き来できる感覚は、トラブルシューティングの基礎力になります。
  • DICOMタグ(16進数)
    • CTやMRIの画像データには、患者名や撮影条件などの情報(付帯情報)が埋め込まれています。これをDICOMタグと言います。 このタグは「0010,0010(患者名)」のように16進数で管理されています。 16進数を見たときに「うわっ、暗号だ!」と逃げ出すのではなく、「ああ、コンピューターが扱いやすい形の番地なんだな」と理解できるか。 進数変換の勉強は、デジタル機器と仲良くなるための第一歩なんです。

今日のまとめ

  1. 16進 vs 2進は、一度「10進数」に戻して計算するのが王道。
  2. 10進数から2進数への変換は、「2で割り続けて、余りを下から読む」
  3. IPアドレスは2進数、DICOMタグは16進数の世界。

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