骨塩定量検査で第2中手骨を測定部位とするのはどれか。
- DIP法
- DXA法
- QCT法
- QUS法
- SXA法
出典:厚生労働省公開PDF(令和6年版)
1.DIP法
解説
✔ 「第2中手骨」ってどこの骨?
まず「第2中手骨」の場所を確認しましょう。 親指を第1として、第2は「人差し指」です。中手骨は手のひらの中にある骨なので、第2中手骨は「人差し指の付け根から手首に向かう骨」のことです。 つまり、この問題は「手(手背)のレントゲンを撮って骨密度を測る検査はどれ?」と聞いています。
✔ 各選択肢について
1.DIP法
- ✅ 正解
- 別名「MD法」とも呼ばれます。
- 患者さんの「手」の横に、厚さの違うアルミニウムの階段(アルミニウムスケール)を置いて、普通のX線装置で一緒に撮影します。
- 骨の白さとアルミニウムの白さをコンピューターで比較して、第2中手骨の骨密度を計算します。
2.DXA法
- ❌ 誤り
- 現在の骨粗鬆症診断の「世界的な標準(ゴールドスタンダード)」です。
- 2種類の違うエネルギーのX線を当てて、体の厚みの影響を取り除き、正確に骨密度を測ります。
- 測定部位は、骨折すると寝たきりに直結しやすい「腰椎」と「大腿骨近位部」の2箇所が基本です。
3.QCT法
- ❌ 誤り
- CT装置を使って、骨密度を三次元的に測る方法です。
- 主に腰椎の輪切り画像を撮り、海綿骨(骨の中のスポンジ状の部分)だけの密度を正確に測ることができます。
4.QUS法
- ❌ 誤り
- Uは「Ultrasound(超音波)」の略です。つまりX線を使いません(被ばくゼロ)。
- 主に「踵骨(かかとの骨)」を水やゼリー越しに超音波で挟み込んで測定します。健康診断などでよく使われます。
5.SXA法
- ❌ 誤り
- DXA法が「2種類(Dual)」のX線を使うのに対し、こちらは「1種類(Single)」のX線を使います。
- 水槽の中に手や足を沈めて(軟部組織の厚さを均一にして)撮影します。部位は「前腕骨」や「踵骨」などです。
出題者の“声”

この問題は、「骨塩定量の各種検査と、その測定部位」をセットで暗記できているかを試しておる。
「アルファベット3文字なんて全部同じに見える!」と投げ出してはいけない。 X線を使うのか、CTか、超音波か。そして、腰を測るのか、手を測るのか、かかとを測るのか。 それぞれに全く違う測定原理とターゲットがある。
国家試験ではこの「組み合わせ」を変えた引掛け問題が毎年必ず出るから、表にして確実に整理しておくのじゃぞ。
臨床の“目”で読む

ー手だけを測って、全身の骨密度がわかるの?ー
確かに、正確な診断のためには、実際に骨折しやすい「腰椎」や「大腿骨」を直接測るDXA法が一番優れています(多くの総合病院には専用のDXA装置があります)。
しかし、DIP法(MD法)にも大きなメリットがあります。 それは、「専用の機械がいらず、普通のレントゲン室(一般撮影装置)とアルミニウムの板さえあれば、どこのクリニックでも検査ができる」ということです。
サッと手の写真を1枚撮るだけで、大まかな骨のスカスカ具合(スクリーニング)がすぐに分かるDIP法は、身近な医療を支える非常に実用的でコスパの良い検査方法なのです。
今日のまとめ
- 第2中手骨(手) + アルミスケール = DIP法(MD法)
- 腰椎・大腿骨近位部 + 2種類のX線 = DXA法
- 腰椎 + CT装置 = QCT法
- 踵骨 + 超音波 = QUS法


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